大きな鴉とでんでんむしむし蝸牛のお話

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    カブフェス、無事に終了しました。



    とりあえず、ホッとひと安心しています。
    ちゃっぴーこと三嶋孝弥です。

    今回のカブフェスでは株式劇団マエカブで2本のお芝居に出演していました。




    エドガーアランポー原作
    藤井みな脚色
    繁中あずさ演出
    『大鴉』



    藤井みな脚本・演出
    『ムシノイキ』

    この2本でした。
    共演者は宮本はるか氏、両方とも。


    場所は被雲閣の杉の間。
    初めての場所でわくわくドキドキです。



    綺麗な庭がついています。


    作品のお話を。

    『大鴉』という作品。実は2年程前から作者のみなに『出演させてくれ!』とお願いしていた作品でした。でも、タイミングもなくそのまま今日まで温め続けられたのでした。
    途中ではっちんの一人芝居に変化したこともありましたが、それも流れて。気がついたらカブフェスではっちんと客演の大黒さんと一緒に出演することが決まりました。
    原作はエドガーアランポーの詩『大鴉』。それを脚本にするっていうなかなか大胆不敵です。
    それを素敵な色で空間を埋めてくれた演出のあずにゃんは視覚に訴える効果が本当に優れていると思います。打ち上げで『限られた時間でいかに情報を伝えるか』ということに執念を燃やしていたことを聞いて、やっぱりこの人はすごいなぁー、って思いました。2年前のひとでなしの恋で一緒した時から思っていたことですが。赤の使い方が上手だと思います。







    客演の黒ちゃんの鴉の動きがキモチワルイのなんのって。小鴉が大鴉に変化していく様を見事に表現していました。好き勝手に空間で動いていたのに、どこに逃げても追ってくる感覚はすごかった。
    後半は頭の中で大鴉のセリフを反芻していたら気持ち悪くなる程でした。
    空間演出の妙と小道具の計算され尽くした配置、それが本当に絶妙でした。
    男と女の関係性は単純なようで難しかったです。お互いに思いあっているのに、無意識でお互いを追い詰めていく感覚でした。鴉は自分自身の鏡で、どこか、別の彼女の声が聞こえて、それが鴉を通してまた追い詰められ。自問自答のような。そうでないような。不思議な感覚。一人芝居の感覚だけれど、全く別空間じゃないから、不思議な影響の相互作用がありました。
    はっちんとも空間を把握して共有し、お互いを意識しながらも、意識しないというなんだか苦行のような訓練をしていました。
    攻撃したり、逃げたり、嘆いたり、助けを求めたり、それでも大鴉はいつまでも追ってくる。
    大鴉は結局はなんだったんだろうか?終わって考えてみると、また、別のなにかに変化してしまいました。不思議。


    『ムシノイキ』のお話。
    既にラジオで配信されていて、その時は劇団員ののりかね君がかたつむり役でした。それを私がやってもいいものなのか、とか考えながら挑戦していました。
    みな先生の初脚本に出られて本当に光栄でした。脚色は過去に何度も出演させてもらっていましたが、原作なしの脚本は今回が初めてじゃないかな。こんなに無邪気なのに毒々しい作品は初めてで心震えました。
    今回は演出も担当でご苦労だったと思います。殆どが自由にやらせてくれて、間に助言を挟みながら。見守り型の演出にあったのは久しぶりな気がしました。でも、結局は手のひらで転がされていた、ような気もする。面白い。



    小道具の傘は福家ちゃんも協力してくれて完成した力作です。日傘にしたらマダム感が増す、大切な小道具です。
    そして、衝撃的なのは侵食シーンのドロドロの液体。別の作品の本番で稽古を休んでいたら、次の日、できていました。マッサージ用ジェルと絵の具のコンボです。時々、目や口に入って大変なことになりました。これを初めて稽古で塗られた夜、涎を垂らしながら鼻歌を歌っていたらしく、衝撃が走りました。

















    しかし、舞台上で汚れていく役っていうのは実はこっそりとやってみたかったので、これも夢が叶いました。
    かたつむりは寄生されて捨てられるだけの運命でした。その中でどのように生きるのかは、なかなか難しかった。本能、と言ってしまえば終わりだけれどそうじゃない何かを探し続けていました。完全に受身だったのではっちんは大変だったと思います。あの手この手で揺さぶってきました。近づいたり離れたり、誘惑したり突き放したり無視したり。怒ったり嘆いたり。心許した瞬間に!って感じで。
    ふたりで物語を駆け上がっていく感覚は本当に快感でした。舞台と自然にも大いに助けられて感情が積み重なって伸びていく感覚がいまでも忘れられません。
    私は幸せだったのかな?



    こうやって作品に没頭できたのはマエカブのみんながいてくれたからです。本当に感謝です。感謝してもしたりませんが。その分、お芝居でお返しできていればいいのですが・・・。

    観劇した作品のお話。

    INAGO-DX『しじんのうた』
    劇王脚本だけ読んでいたので、作品として見るのは初めて。脚本家の武田さんの頭のいい緻密な計算され尽くした作品は爽快です。ぐわーって上がって落ちていく感じ。昨年の『逃げる』を広島で観劇して以来大ファンです。男だらけの利点を活かしたパワーと、そこに存在する繊細さ。



    オギエ博覧会さんは生き別れの兄弟じゃないかってくらいそっくりでみんなに『似てる!』って言われました。お兄さん!


    ドキドキぼーいず『まるでロミオとジュリエット』
    かの有名なシェークスピア作品『ロミオとジュリエット』を題材にした作品。題材?モチーフ?香川県じゃなかなか見ることができない実験的というか挑戦的というか、演劇的な作品でした。ロマンチックなシーンなのに何故かシュールで面白くって。『なんでこのふたりはこんなに長々とわけのわからんセリフでぐだくだと愛を語り合っているんだろ』とかシェークスピア冒涜するような疑問が自分の中に湧いてきました。恋愛って外から見たらこんなんかも。


    劇団ハタチ族、西藤将人ひとり芝居『one person play』
    あの365日公演をやりきった劇団ハタチ族代表の一人芝居。見ごたえというか引き込まれ方がやばかった。気がついたら物語に巻き込まれて、突き放されたと思ったら、また引き込まれて。自分が、今、何を見ているのかわからなくなってくる。退廃的ですごく好きな空気感。
    打ち上げでハタチ族の好きな作品を伝えたら西藤さん作だったらしく、お互いにテンション上がっていました。役者としても脚本としても大好きで尊敬する方です。


    アリクイロケット『たとえば山月記のようなものがたり』
    昔『小部屋の中のマリー』で共演した方々の劇団。脚本家のタゴさんの計算された笑いに、コメディエンヌの西さん。そこにいい意味でナチュラルなこだまさんが混ざってとてもいい感じ。アリクイのシュールで無駄のない笑いはとても勉強になる。バランス感覚が本当によくって、映像でもたぶんずっと見ていられる。それだけ計算されている。脚本も演出も。役者も計算してる。すごい。


    劇団まんまる『Gorilla』
    冒頭で『あぁ、丸山さんの脚本か』ってわかるくらいにぶっ飛んだ作品だった。脱ぎっぷりが良くて感服する。あの服装でかっこいいこと言うだけでシュールだもんな。こいつはずるい。中西くんのさり際に尻を叩くシーンが見たくて2回見た。どうしてくれる!これだけ『面白いやつが偉い』『演劇が楽しい』ってプラスのエネルギーをぶつけてくる劇団はそうそうないと思う。無条件に大好き。


    シャカ力『あいあい』
    四国劇王強すぎるやろ!って作品。どこで落ち着けばいいのかわからないくらいずーっと笑ってた。作品と役者の力が強すぎて恐怖すら覚える。キレッキレの演技は本当に好き。役者力が高すぎて手がつけられん。オカマの話なのに柔道着を着てるのが、また、なんかシュールで。選曲もシュールで。楽しい楽しいよ。


    最終日はインプロショーにも出演しました。
    挨拶終わりにため息ついてたらシアターホリックの松島さんに『ため息・・・』って笑われました。そうだ!楽しまなきゃ!
    って思い直し『情熱ダイヤモンド』の渡邊沙織さんと『劇団まんまる』の小川真弘さんとのインプロ・・・地獄のインプロでした。客席のキラーパスと渡邊さんと小川さんのナイスフォロー。終了後は3人で円になって『申し訳ありませんでした』と謝罪しながら散らばっていきました。



    ナイトくん2歳の図


    いや、ほんと、うまく話が拾えず、申し訳ない。帰りながらひとり反省会していましたら、やっぱり拾えたワードはたくさんあったと後悔。
    来年に向けてもう一度、インプロを勉強し直そうと決めた日でした。
    でも、こうやって他劇団の人と気軽に共演できる魅力はやばいよね。『この人ってこんな演技するんや』『こよ組み合わせならこうなるんや』って化学反応がたくさん見れました。


    いろんな人が同時多発的にお客さんも演者も関係なく交流できるのは本当にありがたい。
    また、来年のカブフェスも楽しみにしています。昨年、お客さんとしてきてくれた人が、今年も来てくれて声をかけてくれたり。嬉しかったなぁ。

    来年もお会い出来ることを楽しみにしています。

    長くなりましたがちゃっぴーこと三嶋孝弥でした。


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