Fighter Pheonix〜朱雀女傑伝〜にご来場いただきました皆様、まことにありがとうございました。
両日ともたくさんのお運びを頂き大変うれしく思っております。まずは厚く御礼を申し上げます。
さて、今回の公演。私は本役のほかに、制作…いわゆるプロデューサーをやっておりました。
もうね、言いたいことが多すぎるから勝手に記事分けます。玄鷹編はまた今度書きます。
しつこいって?やかましいわ。わしゃ書きたいねん!感動を伝えたいねん!
てなわけで参ります。
ことの発端は「オリーブホールで公演したい」というそれだけの動機だったことを覚えています。
オリーブホールは私にとって本当に思い出深く、大切な場所です。
大学生になって初めて踏んだのは、ここの舞台でした。芝居をつくる初歩の初歩を教えてもらったホールです。このホールがあって、ここで公演してきたからこそ今のわたしがあるのだと思っています。マエカブを立ち上げてからおよそ3年、なかなかオリーブホールでの公演を実現できませんでした。本当は、やりたいという意思ひとつでできたはずでした。しかしわたしには資金も実力もなく、また、芝居を運営として作る能力も備わっていなかったのでしり込みしていたんです。
『帰りたいけど、帰れない場所』
それが、当時のわたしにとってのオリーブホールでした。
ところがある日、ホールのオーナーさんと世間話をしてる最中でした。
「なあシゲナカちゃん、芝居やってよ。うちで。」
社長さんの一言でわたしの情熱は動き出しました。脚本家兼演出家を捕まえるところからはじまり、出てほしい役者さんに声をかけ、チラシのデザインやら衣装の調達やら、くるりんクエストをやってる裏側でコソコソと進めてまいりました。ホールさんにもオーナーさんにもずいぶんわがままを言いました。かなり困らせるようなこともお願いしました。制作としては雛鳥以下の青二才が無茶ばっかり言って、めちゃくちゃご迷惑をおかけしました。
それでも「やりたいようにやったらええんや、俺が応援してやる!」と言い切ってくれたオーナーさん、「結構演劇好きなんだよね、面白いこととことんやってよ!」と笑ってくれたホールの館長さんには、心から感謝しています。おかげさまで、心から楽しく、情熱を燃やせたお芝居を作ることができました。ひとえにオリーブホールさん、そして株式会社ヒッツさんのおかげです。この場を借りて、本当に本当にありがとうございました。
そして制作活動の中で猛威をふるってくれたのが、小道具チームのかたがたです。
本当に手も首も回らなくなっていたころ、Fighter Foxで玄武神(つまり玄鷹の父)を演じていた福家氏が参上してくれたのです。あっという間に細部まで美しくカラーリングされた武器、そして作りこまれた小道具を用意してくれました。とくに私の武鷹鉄柱なんかは女の子らしいきれいなリボンで装飾してくれましたよ。台本にはキーワードとしか出てこないのにもかかわらず「娘のためや」と役作りに励んでいらっしゃいました。
そして、城さん。
この方客演なんですよ。客演に小道具の制作を依頼しまくる恐ろしい劇団、それがマエカブ。
酒飲みの持ってた鉄瓢箪、国王のかぶっていた素敵な冠、そして玄鷹のかぶっていたお面、さらには大道具の幕にダイナミックな龍の絵をつけてくださったのも城さんです。
もう一度言いますが、この方、岡山からお呼びだてした客演さんです。
ほんとうにありがとうございました(土下座)
ああ、衣装も頑張りました。
国王の衣装はわたくしが作ってます。実は「衣装作るから仮面作ってください」と裏取引の材料にしました。
すみませんでした。
しかも出来上がった衣装は動きにくいことこの上なく、しかも重ね着使用でその上重い。それでも完璧に着こなしてくれた国王様には大変感謝しています。ありがとうございました。
玄鷹の衣装もかなりよき評判をたまわり、自分で作って着といてなんですがうれしい限りです。実はあの衣装、自分で手をかけた制作時間じたいは15分というお粗末な代物だったりします。
そして一番心を砕いたのが印刷物です。
学生のころもやっていたといえばいたんですが、何せマエカブに所属してからはおまめ先生の圧倒的センスによってまかなわれてきたマエカブの印刷物。まいどチラシの評判がよいものですから、わたしが作ってマエカブの名前に傷をつけないかとガクブルしながら作っていました。いつでも修正できるようにコピーで刷り、途中2回ほどマイナーチェンジを施し、カラーポスターも最低限、そしてチケットは作演出のRINちゃんにやっといてと丸投げ。
ひ、ひどい。こんなにひどい制作がいていいのか。いや、いるから仕方ないんだけど次からは反省を生かしてもっとうまくやりたいなと思っています。もうお分かりいただけたと思いますが、制作が迷惑かけまくるせいでみんなを本当に戸惑わせていました。普段制作をやってくれる社長、前回やってくれたおまめ先生の有能ぶりを骨にしみるほど実感したしだい。
音を選んでくるのも遅かったし、照明にいたっては「相談にのるよ!」といいながら相談されるまでは一言も触れないという放置振り。それでも立派に照明チーフをつとめ上げてくれた天鶴役のみしまには感謝です。
音響を担当してくれたへこさん、本番二週間前にSEを引き受けてくれた塩田、そして遠いところからSE補助として参加してくれた高木氏。わざわざ岡山から照明のオペのためにやってきてくれたこだま。当日スタッフとして動き回ってくれた前説シスターズ、藤井、みやぶん、あっきゃん、社長、やまじさん、なおみさん。広報活動に力を貸してくれた橋本、殺陣の指導を引き受けてくれた仁後さん、池上。
そして何より、この芝居のためにすばらしく面白い脚本を書き下ろしてくれたRINちゃん。
かっこいい主演を神懸かった演技で演じきってくれたかんちゃん。
あらためて、当日足を運んでくださった皆様。
本当に、ありがとうございました。
この先も精進して、楽しくて情熱的な芝居を作っていきます。
長編大作になってしまいましたが、制作のつぶやきでした。
制作 繁中あずさ