そっとかがやく灯りのように

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    どうもー!与力(よりき)です!

     

     

    『マエカブ演劇コレクションR』ご観劇いただいた皆様、ありがとうございました!

    こんな時勢の中、足を運んでいただいて…感謝の念でいっぱいです!!!

     

     

     

     

    本番前のブログで、稽古のない日はお家でトレーニングをして体力をつけていると

    書いたのですが、そのおかげあってか! 本番終ったあとも筋肉痛がこないという

    奇跡が起こりました!!! すごい!!! トレーニングの甲斐がありました…!

    その代わり全身肩こりみたいな重さで数日いました 笑

    疲れは取れてなかったな…

     

    今回の公演、いつも男手でやっている舞台関係の準備に関わったのも新鮮でした!

    昨年、ちょっと大きな公演(マエカブ外)で裏方としてお手伝いをした経験が

    少し生かされた気がします。

     

    それと客席の人形づくり!

    見送りできない代わりの分身、と前のブログで言ってた子たちです

     

     

    これとか

     

     

    これとか。まめと宮本と3人で10体くらい縫い縫いしてました。

    顔は法兼と継夏がつくってくれて可愛くなりました^^*

    少しはお見送りの代わりになったかな〜

     

    最近自分のポーチを作ったりしたのですが、ミシン動かすの楽しいですね!

    手元に布があるのでこの勢いで何か作れるといいんだけどな〜!

     

     

     

    裁縫といえば(?)まめのマスク!

    まめさんが総計30個以上作ってくれました!

    写真は、マスクが毎公演ビシャビシャになるので、給湯室で洗って、

    タオルとドライヤーで乾かしたあと、仕上げにアイロンでドライしているところです。

     

     

     

     

     

    久々の舞台、初回はめちゃくちゃ緊張したし、千秋楽はカーテンコールで

    泣いてしまったし、感情がいつも以上に出てしまいました。

    でも楽しかったなぁ…。やっぱり空気感を感じられる生の舞台は最高だなと

    思いました。

     

     

    また観に来てね!

     

     

     

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    マッチは幸せ

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      梅雨が明けて、



      暑くなって、



      汗をかいて、



      どこかで涼んで、



      「夏」になって思うことは何も変わらない筈なのに、心にぽっかり穴が空いているような感覚です。



      毎年変わらず季節は巡るのに、今年だけは孤独で寂しいような。



      恐らく、


      いや。


      これは確実にお芝居をすることができなくなっていること(困難)や気軽に楽しんで貰えないということだと思います。



      何気なく過ごしている中に自分を大きく占めているモノが芸術なんだなと出来なくなって改めて感じています。



      何だか自分の中でまとまりきってない中書き始めたら冒頭訳分かんない感じになってます(そしてこのブログ全体も)。



      まず、



      【カブコレR】無事終演いたしました!



      ご来場、応援してくださった皆さま誠にありがとうございます。



      公演終わってからずっと何をどう書こうかと考えてたら一週間が経とうとしており、、、


      先ずは手を付けようと深夜に書いております。



      僕が出演したのは『Matchbox』。



      前にブログでも書いた気がするのですがこの作品に出演するのは4年ぶり。


      とは言え、今回は演出に三嶋さんが付いてくださって関わる人が代わり前回とは全くの別物になっています。


      個人的には「再演」というよりかは「再新作」の方がしっくりきます。


      (経緯)

      先ず、何故『Matchbox』を上演することになったかと言いますと、今年の4月から公演する予定だった企画がコロナの出現により延期になってしまったことが大きなきっかけでした。


      年内に予定していた企画も延期となりオンラインによるZOOM公演を経て、(ここら辺はみんなが詳しく書いて下さっているので略します)


      臨時の会議が行われました。


      「今後どう活動するか。」


      みんな口を揃えて、


      「演劇は生で見て欲しい」


      これは誰もブレることなく一致した意見でした。


      では、その為に動きましょう!


      と言うことで感染対策についてや、それをどう取り入れるかについて話し合いが続き


      短編集【カブコレR】が立ち上がりました。


      僕は、少し前から『Matchbox』に再び挑戦したいと思っていたので今がその時かなと思い切り提案したら思ったよりすんなり許可をいただけて。



      三嶋さんの演出する世界観の中で『Matchbox』をしたいと言う願望があったので三嶋さんに依頼しました。


      三嶋さんは嫌な顔せず引き受けて下さって。


      稽古の段階から三嶋さんに引き受けていただけて本当に良かったと心から思いました。



      (Matchbox 稽古)


      稽古期間は1ヶ月と少し。



      最初の方は三嶋さんと作品についての情報共有で稽古が終わる毎日でした。



      稽古序盤で三嶋さんから「一人芝居はやめよう」との提案があり、正直衝撃的でした。


      『Matchbox』はそもそもが一人芝居だという認識だったので斬新というか僕の中には全く無かった選択肢でした。


      当初は、僕の力だけでは不安なのかな。と考えたりもしましたし、僕はこれくらいできますよ!と稽古場でやってみても三嶋さんの中では違ったようでした。



      悩む僕に三嶋さんが、



      「継夏の演技どうこうではなく、私は継夏がマッチだけを演じた作品が良いと思う。」


      と言ってくださりハッとしました。


      僕が三嶋さんを信じないでどうするのかと。


      やりたい云々ではなく演出をお願いした時点で僕は三嶋さんに付いていくと決めたはずだ。


      そうしてこの作品は2人芝居になったのです。



      三嶋さんは、僕の意見も尊重してくださったり、三嶋さんの中で食い違いがあればちゃんと「私の中ではこうだよ」と言ってくれるので凄く意見しやすかったです。


      そんな演出家だったからこそ、僕は走り続けることができたのです。



      とは言え、僕自身設定や時代背景等細かく決めて役作りしたい俳優なので、


      『Matchbox』は話し合う時間がかなり長かったです。


      家で考えて疑問ができれば三嶋さんに問いかけて2人でずーっと『Matchbox』のあれやこれやを話していた期間でした。



      三嶋さんは、アリスの演出もあったにも関わらず本当に大変な思いをさせて申し訳ない気持ちでいっぱいです。。。




      深夜まで稽古してさすがの三嶋さんもノックアウトです。



      (谷口視点のマッチ)


      僕が最も大切にしたいと思っていたのは、


      「マッチが幸せになる」


      ということです。


      「マッチは結局可愛そうだったね」


      と言われたりもしましたがそんなことはないのです。


      側から見れば、1人ぼっちで最後は死んじゃって可愛そうに見えるかもしれない。


      だけどマッチにとっては、


      大好きな両親が作ったマッチに囲まれて。

      そして、暖かい日に包まれながら両親の元へ帰ったのです。


      きっと今頃両親と一緒にあんなことやこんなことを話しているんだろうなぁと思うと僕はこんな作品と出会えて良かったなと思います。




      .......と



      書きたいことをつらつらと書いたは良いもののただ長いメモみたくなってしまって申し訳ないです。



      今度お話しできるときが来たらいつでも聞いてください。


      最後に。


      僕は、人に恵まれていて本当に幸せです。


      こんな時でも後ろ向きにならず真っ直ぐ前を向いて一緒に真剣に作品を作っている仲間がいること。


      そして、来づらい中勇気を出して僕たちのお芝居を観に駆けつけてくれる皆さんがいてくれること。


      観には行けないけど、行けるようになったら絶対行くよ!と声をかけてくださる皆さんがいること。


      お芝居や芸術は人間に必要不可欠なパワーを持っています。


      僕はそれを信じてこれからもみなさんに何かしら楽しんでいただけるよう、元気になっていただけるように尽くします。



      これからも楽しみに待っていてください。



      谷口継夏



      文字だけでかいてみる。

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        こんにちは。
        やっと、梅雨が明けましたね、四国。
        とたんに暑い。とろけそうな宮本です。
        どうもこんにちは。
        今回はタイトル通り、文字だけで書いてみます。
        面倒とかじゃないです。
         
        あっという間で、『マエカブ短編演劇コレクションR』から1週間がたってしまいました。
        はやいですね。
        ほんとはやい。
        いつも公演後のブログって書くの苦手で、書かなきゃ書かなきゃと思っているうちに時間が過ぎてしまう。
        文章を書くこと自体は嫌いじゃないのですよ。
        なんたって大学時代は文芸部の部長でしたから。
        編集とかして部誌も出したりしてたけど、今はとんとご無沙汰です。
        なんだかこう、公演後のブログって、RPGのエピローグのようなさみしさがあって。
        見たいけど見たくない。
        書きたいけど書きたくない。
        終わらせたいけど終わらせたくない、そんな気持ちがあるんでしょうね。
        すみません、怠惰の言い訳です。
         
        そろそろ真面目に振り返ります。
        今回はもう、本当に、公演できるってことのありがたさをしみしみ感じた公演でした。
        そもそも昨年末からずっと準備していた「カブコレ3」ができなくなったところから、日常のありがたみをひしひしと感じ。
        オンラインで会議を重ねる中で、緊急事態宣言が解除されたあたりのタイミングで「できるなら公演がしたい」という願いを口にすれば、「やろう」と言って一緒に作品を作ってくれる仲間たちがいて、貸してくれる場所があって、見に来てくれるお客さんや、応援してくれる方々がいて、忙しい中当日駆けつけてくれる仲間もいる。
        こういう環境は本当にマエカブの財産だなって思うし、そういう劇団に所属できてたくさんのことを経験させてもらえていること、本当に私自身の財産だなって思います。
        本来の宮本は超絶ネガティブで、すぐに「できない」とか、「こわい」とか言っちゃう系の人間なのですが、それが今やだいぶ改善されて(とはいえネガティブ)この難しい時期に「芝居がしたい」って言えるのはこの劇団にいて、そういう前向きな先輩たちの背中をたくさん見てきたからだろうなと思います。
         
        知ってくださっている方もいらっしゃいますが、私が出演した「不思議な不思議の国のアリス」は、メンバーを変えながらも昨年から何度も何度も上演してきた作品でした。
         
        ポップでキュートでわけのわからないアリスの世界。
        だからこそ、今回もそのイメージで楽しく、ポップな世界観で行くのかな、って思っていたけれど、演出のチャッピー三嶋氏の話を聞く限り、ちがう。
        今回出演はしないけれど、自分も過去に演じたことのある「Matchbox」も、どうしても自分の時を振り返ってみてしまうから余計なことを言ってしまいそうで、稽古見ないようにしていたのですが、ちょこっと覗いた稽古を見るとやっぱり過去作とは違う。
        「カブコレR」という公演を通して、このコロナの不自由な中だからこそする意味があることを、彼はしたいのかな、と思っていろいろ自分の中で方向転換しながら。
        でも稽古場に行くと、やっぱりどこか自分の中でかみ合わなくて、彼が何を表現したいのか、どう描きたいのか、この世界はどんな世界なのか、ほかのアリスたちはどう感じてるのか、この小道具の意味は、あのシーンの意味は、何度も何度も「ごめんね」って言って稽古を止めて訊ねてしまって、「ああ、自分は本当めんどくさい女だな」と思ったものです。
        いや、そんな個人の疑問は捨てて、演出の言う通り動くこと、できなくはなかったと思います。
        及第点、というか、お金を出してみていただける、楽しんでいただけるものを形作ることはきっとできたのでは、と傲慢にも思うけれども、私これしかできないし。
        何度もやってる演目っていうのもあるし。
         
        でも、さすがに、自粛期間からこっち、これだけ芝居欲を押さえつけられた後にその我慢は私にはできなかったんですよね〜
        というか、この難しい時期にわざわざ集まって芝居を作ろうという人間が、そんな中途半端に芝居作ってしまっていいのか、と。
        もっとたくさん作品を理解して、共有して、みんなで作り手の楽しみを謳歌したいじゃないですか!
        次いつ生の芝居ができるかもわからない中、そんな中途半端に「これでいっか」とか思いながら芝居したくない。
        私がやりたい生の芝居は、みんなで理解し作り上げた世界の中で楽しむことだ!と。
        そんな感じで演出はじめ、座組のメンバーには大変、面倒な思いをさせたなと思います。
        が、そのおかげか、私の中ではあるときに演出のくれた答えがかなりヒットし、納得できたのでそこからは割と好き勝手にアリスの世界で遊ばせていただきました。
        大丈夫だったかな、でもダメでなかったからいいかな、なんて。
        怒られるぎりぎりまでは遊ぼうと。
        そのおかげでこのR公演について、悔いは全然ありません。
        まだもう一週間過ぎるまでは、少し、心配は残るけど。

        「カブコレR」のRは、「セーラームーンR」のRに倣ってみんなで決めたと記憶しています。
        セーラームーンのほうでも明確な答えは出てなくて、各自がいろいろな意味を見出せばよい、というスタンスも同じなのですが、私の中では「リベンジ」だったなと。
        辞書とかで調べると、「復讐劇」とかになっちゃいますが、そこはご都合な感じで私の中の解釈では「再挑戦」。
        再挑戦、できたなと思います。
        振り返れば本当に、挑戦でした。
        うん。
         
        近くで、また、遠くで、この挑戦を見守っていただき、見届けていただき、ありがとうございました!
        まだまだ、挑戦続きになると思いますがどうぞ、今後ともマエカブをお願いします。
         
        そして最後に私信。
        まめさんへ
        「歌舞伎の国のアリス」でまめさんの対のカメができて、本当にうれしかったのです。
        だから昨年、たくさん一緒にアリスができて、すごくすごくうれしかったのです。
        だから、今回「マエカブのまめさん」とする最後の芝居がまた「アリス」で、とてもうれしく、同時に寂しいです。
        私がマエカブに入った時からずっと私の中ではあこがれの女優さんの一人で、尊敬する先輩で、時に姉のように、時に母のようにかと思えば時には同級生のように、たくさんかかわってくださってありがとうございました。
        ほんと迷惑しかかけてないなと思うのですが、まめさんの穴を埋められるように頑張ってマエカブを守っていきたいと思います。
        また懲りずにまめさんに頼ります。
        また一緒に芝居しましょう!
        遊びましょう!
        ありがとうございました!
        近いうちに、また!
         
         
         
         

        演出として全てさらけ出してみる

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          株式劇団マエカブ

          「マエカブ短編演劇コレクションR」

          無事に千秋楽を迎え、全日程、終了する事ができました。

           


          ご来場いただいた皆様方、

          難しい時期にお会いする事ができてとても嬉しく元気をいただきました。

          ありがとうございました。

           

          検討していただいたけれどお会いする事が叶わなかった皆様方、

          とても気にかけていただいて勇気をいただきました。

          ありがとうございました。

           

           

           

          さて、こうやってパソコンの前に座って画面を開いてみたものの

          「何を書いたらいいのか?」

          と、相変わらず悩んでいます。

           

          なので、思いつくままに書き連ねていきたいと思います。

          きっと長くなるでしょうが、よろしければお付き合いください。

           

           

          ●「カブコレ3」

           

          今回の公演ですが「カブコレR」と銘打っています。

          本来であれば4月に初演を迎えるはずだった「カブコレ3」という公演がありました。

          この「カブコレR(宮沢賢治編)」では演出を担当しており、

          昨年の12月末頃からずーっと宮沢賢治やその作品たちの研究を積み重ねていました。

          ピックアップしなかった作品や詩集、宮沢賢治の生涯や思想、死生観、宗教観、作品創作の裏側に潜む思い等々、

          結構な時間を研究に費やしてきました。

          でも、それは別に構わないのです。

          作品という子どもたちを「面白い」と思ってもらう為には、どれだけ時間があっても足りないものです。

          作品を研究して、その研究と戯曲を組み合わせて「どの演出方法を取れば戯曲を面白く表現できるのか?」「使用するべき音楽はあるのか?」「照明はどのように展開していくべきなのか?」と3カ月間ずーっとずーっと考え続けました。

          そして、その演出方法を稽古場で役者さんと併走しながら試して、またひとりで考えて、試して……というのを繰り返していました。

          ここまで研究を重ねて作品を創る事は、思い返せば初めてだったかもしれないです。

          それだけ宮沢賢治を扱う事にプレッシャーもあったし、同時に、とても好きな作家さんなので作品に対する思い入れも強かった。


           ▼何故か皆がシュンとしている写真。何故だろう。


          ▼謎の家族写真感


          そこにコロナウイルスの波がやってきました。

           

          今まで莫大な時間をかけて積み重ねてきたモノが、こうも一瞬で吹き飛ぶのだ、と初めて思い知りました。

          同時に自分たちがどれだけ幸せな境遇だったのかと身をもって体験しました。

          この時点で割と心が折れました。普通に折れてました。というか、不貞腐れていました。

          恨んでも憎んでもぶつける先が何処にもない。真っ暗闇に向かって叫んでも、当然、返答なんてない。

          中止を決定した翌日、大江さんが心配して電話を掛けてくれたことを覚えています。

          自宅近くの駅のホームで笑いながら「仕方ないですよねぇ」とか言ってたけれど、その言葉が自分という身体の表面を上滑っており、空虚で全く現実味を感じることがありませんでした。

          でも、あの時に「心配してくれている人がいるんだな」と身をもって体験したことにより、心がぽっきりと折れる事を防げたような気がします。

           

           

          ●オンライン公演「注文の多い料理店」

           

          そんな心が首の皮一枚つながった状態(どういう状態?)でプランプランの中、

          次に「オンラインイベント」という形で「注文の多い料理店」の制作に取り掛かりました。

          宮沢賢治作品で一番好きなお話なので「不貞腐れている暇なんてねぇ!」と、どうにかして形にしたいと、これも一生懸命に考えていました。

          私個人としては「オンラインで上演する場合にどのようにすれば面白く見えるのか?」と模索する事ができて、とても大きなステップアップにつながったと思っています。

          画面に対して役者さんをどの位置に配置するべきか、

          画面のオン/オフをどのように利用するべきか、

          役者が人間として出演しなくてもいいのではないか、等々……

          「オンラインだからこそできる事」が沢山存在している事を体験を持って知る事ができました。

          唯一、これがコロナウイルスが流行しなければ体験する事ができなかった事だろうと思っています。


           

          オンライン公演としては成功したと言っていいと思っています。

          あの瞬間、あのタイミング、皆さんと繋がれた事により私個人としてはかなり精神的に回復しました。ありがとうございました。

          しかし、その裏側で「何か物足りない」と感じてる自分が存在している事に気が付きました。わがままですね。

           

          でも、その「物足りなさ」の正体が何かわからないまま月日が流れていきました。

           

          そして、コロナウイルスの第一波が終息したかな?というタイミングで今回の「カブコレR」の公演が決定しました。

          はい、ここから今回の公演に触れていきます。前置きが長くて申し訳ないです。

           

           

          ●演出方法について

           

          この公演でも演出を任せていただける事になって一番最初に考えたのが「生の舞台である事の意味とは?」という事でした。

          世の中は「オンラインでいいんじゃないか?」という風潮に溢れており、「演劇は不要不急だ」という意見も巷ではちらほらと聞こえていました。

          当初は聞こえないふりをしていましたが、実際に作品を創作する段階になるとそうも言ってられず、まずはそこから考える事がスタートしました。

          最終的に至った結論としては「五感をフル活用する」という事でした。

          だから、兎に角、まずは私の持っている機材関係の知識をぶっこむ事にしました。

          音響と照明は観客にダイレクトに情報をぶつける事ができるので、とても慎重に扱う必要はあるのだけれども、絶対にオンラインでは体験でする事ができないので、まずはそこで差別化を図る事にしました。

          音響も既存曲はもちろん、もっと観念的というか概念的というか、引いて引いて作品と対峙した時に浮かんできた音楽を使用しました。えぇ、上手く説明ができません。

          そして、私は照明を愛して愛して止まないので、ムービングライトをぶん回しました。大学生の頃にムービングライトに出会ってから、好きな照明不動の一位です。永遠のセンターです。そんな派手目の照明と共存するようにクリップライトを3灯配置しました。

           

          五感をフル活用できる創意工夫をして「生の舞台芸術である必要性」を押し出してみたものの、

          もうひとつ「どのように感染症から身を守るのか」という課題が残っていました。

          お客さんを守る事はもちろんの事、役者さん達も同時に守っていく必要がありました。

          それは当然の事で「誰かを守るためには、まずは自分を守る必要がある」という思いからでした。

          真っ先に取り組んだのは「ソーシャルディスタンスを保ち続ける」という演出でした。

          私は私自身で「現実の距離感とは関係なく演出をする事ができる」と思っていました。そもそも、そういう演出をする癖がありましたし、まぁ、ある程度はできるだろうと思っていましたし、制限する事によって演出しようとする事も沢山あったので、問題ないだろうなぁ……なんて思っていました。

           

          しかし、まぁ、実際に作品を創作していくと難しいのなんのって。

          現実問題、舞台ってそんなに広くないんですね。当たり前ですが。

          「Matchbox」は2人なので、まだ、どうにかなるんですが、「不思議な不思議の国のアリス」に至っては4人芝居なので無理!となりました。

           

          そこで次に舞台の高さを3段階に上下できる事を活用して「舞台中央を特定の条件でしか入る事のできない聖域として設定する」という演出に取り組みました。

          常に2メートルを保つことは無理でも、せめて1メートルはどうにかならんか!?と苦肉の策でしたが、これが今回の公演の演出方法の全ての下敷きとなりました。


           ▼赤い絨毯の上が聖域です。

               横4メートル、縦2メートルでした。


          本当はこの「ソーシャルディスタンス」という下敷き一本でやっていこうと思っていましたが、

          某演出方法で悩んでいた時に「マスクをしてはどうか」という提案を貰って、味付けとして「マスク」が追加されました。


           ▼沢山のまめのマスク。


          そんな経緯がありながら「カブコレR」は感染症対策の演出として

          ・ソーシャルディスタンスを保つために舞台中央に聖域を設定する

          ・ある条件下においてはマスクを着用する

          という2点を順守する事からスタートしました。

           

           

          ●作品について

           

          今回の「カブコレR」は「不思議の国のアリス」と「Matchbox」の2作品が上演作品となっています。

          が、私は「0幕」「1幕(不思議な不思議の国のアリス)」「2幕(Matchbox)」「3幕」と4つ切りにしていました。

          それをひとつずつ触れていきます。

           

          ・0幕

          開演5分前アナウンスが芝居のスタートです。そこから役者陣は舞台に出てウォーミングアップを始め、そのままぼんやりと舞台の世界に入っていきます。

          明確な区切りというよりも、そこから現実と芝居をグラデーションしながら境界線を曖昧にするような意味がありました。ぼんやりと現実と虚構が溶けて混ざっていくような……そんなイメージ。

          今回のコロナウイルス関係で「何が現実?何が虚構?」とよく考えていました。だって、不謹慎ながらも現実の方がフィクションよりおかしくなってきてるもの。誰もこんな未来なんて想像しなかったよ。

          そう考えていたら「はい、スタート」という明確な区切りになんて存在しないよねぇ……となり、0幕が創造されました。


           ▼青色照明が入ると幻想的で素敵


          ・1幕(不思議な不思議の国のアリス)

          過去、何度も何度も「不思議な不思議の国のアリス」の演出を担当して来ました。

          最初から一貫して「おもちゃ箱をひっくり返したような世界」を主軸として置いてきました。

          そして作品は「子どもが大人になっていく、将来に対する希望と、それを見守る大人の切なさ」みたいなモノが存在しています。

          しかし、今回、創作するにあたって、どうしてもそのイメージが持てませんでした。

          楽しい世界観を楽しく上演する事に、全く前向きになれなかったのです。

          この戯曲は大部分が演出の想像力に任せてもらえる形なので、如何様にも作品をメタモルフォーゼする事が可能です。

          その為、当初は本当に零から創作するつもりでした。延々と悶々と考え続けていました。

          しかし、まぁ、過去、何度も上演を重ねアップデートを繰り返してきた作品が全く別物に変容する事もありませんでした。

          それはネガティブな意味ではなく、それだけ強固な作品になっていたのだと、久しぶりにアリスと向かい合った時に感じました。

          それはとても喜ばしい嬉しい発見でした。

           

          その為、まずは先ほど述べた演出方法を取り入れながら調整する事になりました。

          流石に全編、全てのキャラクターでマスクを着用する事は無理でした。それは「マスクの創作が間に合わない」とか「役者の技量や体力の問題」ではなく、「現実的に不可能」という判断でした。

          もちろん、完全に感染症対策を施すのであれば、全編を通してマスク着用が普通だろう、と思われるかもしれません。私もマスク着用が演出方法に組み込まれた段階では、そのように思っていました。

          しかし、過去、マスクを着用して体育をしていた学生が死亡した事故があった事もあり、この運動量の多い作品で全編マスクを着用すると事故が起こりかねない、という恐怖心がありました。

          しかも、このアリスの役者陣、かなり無理をするメンバーです。いい意味でも悪い意味でも。

          稽古中も「今から5割程度の力で通して流れを覚えましょう」という指示を出してもフル無視で全力疾走するメンバーでした。

          「常に全力疾走」という意味では信頼していますが「それ故に無理をする」という危険性もあります。

          その為「アリスはマスクを外す」という判断に至りました。まぁ、それでも本番中の記憶がなくなるくらいの体力の消耗だったみたいです。特にお茶会のシーン、あれはやばい。過去に私もアリスの役者をしたことがありますが、絶対にマスク着用のアリスはしたくない。絶対に。

           

          しかし、そうなると「アリスだけがマスクをしない理由は何か?」という疑問が浮かんできます。これには結構、長時間、悩まされました。

          一応、私の中では回答はあるのですが、ここまで触れるのは野暮な気がするので……皆様の想像にお任せしたいと思います。

           

          思い返せば「不思議な不思議の国のアリス」は全てのセクションにおいて無理を強いた作品でした。

          役者さんの運動量問題に加え、マスクを着用しなければならない演出方法。

          音響さんのきっかけの多さと、音量の調整。

          照明さんのムービングライトのきっかけと、同時に前明かりの調整と。

          私はただ、頭の中にある作品の世界観を吐き出していくマシーンでした。それに根気よく答えてくださったみんながいて作品が成り立ったなぁ、と感じています。

          本当に頭が下がる思いだし、敬意を表したいと思います。

           

          今回は「夢と現の狭間の世界」を強く意識しました。

          音響のみやぶんから「夢から覚めるって、きっと、あんな感じ」と言ってもらい「あぁ、伝わっててよかったな」と思いました。みやぶんは昔か私を「お師匠様」と崇めてくれるので、よく、私の演出意図に気が付いてくれる印象です。未だに私は彼女の何の師匠なのかは知らないのですがね……。


           ▼常に全力疾走のアリスちゃんズ


          ・2幕(Matchbox)

          この「Matchbox」という作品は過去にRINさんと宮本さんがマエカブでは上演してきた作品ですが、実は谷口さんも上演したことがある作品です。

          そんな作品にまた挑戦したい、という事で演出を依頼してくれました。

           

          まず、最初に悩んだのは「ひとり芝居をひとり芝居にするべきか?」という事でした。言葉だけ見たら意味がわかりませんが、まぁ、そういう事です。

          これは結構な時間、悩みました。

          谷口さんは「ひとり芝居としてMatchboxに挑戦したい」という野心があったと思います。

          それはひしひしと伝わっていたのですが、一方で「谷口さんにマッチだけに集中してもらった方が面白いのではないか」という欲が出てきました。というか、私が、そんなマッチを見たかったというのが正しいかもしれません。

          結構な時間、これも話し合いました。実際問題、感染症対策を考えるのであれば「ひとり芝居」程、楽なモノはないかもしれないなぁ、とも思っていましたし。

          まぁ、最終的には「私が見たい」という理由で折れていただきましたが……これは、今でも「よかったのかなぁ」と悩んだりします。実は。欲張りなので両方、見たいんでしょうね。

           

          さて、この作品については意思疎通の為に結構な時間、話し合いを重ねました。

          稽古時間が少ないにも関わらず、殆ど、話し合いだけで稽古が終わってしまった事もありました。

          色んなことを話し合ったのですが、やっぱり一番の課題は「マッチは死んだか否か」という事でした。

          当初、私たちも「殺さない」という道を模索していました。

          明確に「マッチは燃えて死にました」みたいな描写が戯曲にはありません。

          RINさんの事なので、きっと観客の想像力に委ねる形にしているのだろうな、とも感じました。作家の優しさを感じます。

           

          しかし、私は「ここでマッチは死んだんだ」という明確なアンサーを出す事にしました。

           

          それは「本当に死ぬことは不幸なのだろうか」という疑問からでした。

          マッチが生き永らえてほしい、という思いは私にもありました。当初は生かそうともしました。

          しかし、どうしても「生き永らえても幸せな未来が想像できない」という現実がありました。もちろん、そんなのはわかりません。一発大逆転で幸せな大金持ちに返り咲く可能性だってある。

          でも、どう考えても、あの場面でマッチが全財産を投げ打って、販売したマッチを買い戻す理由が説明できないし想像できませんでした。

          もっと私の想像を超えたところにマッチがいるように感じました。

           

          そんな思いを見事に谷口さんは体現してくれたように感じます。

          死にゆく彼はとても美しい。

          あのシーンを観ただけて私はこの芝居を演出した意味があったな、と思いました。


          ▼マスターと弟子感がある……。


          ・3幕

          当初、Matchboxが終わったら終演の挨拶に移行する予定でした。

          しかし、荒通しが終わると「何か物足りない」という思いが私にありましたし、座組みも同じ思いがありました。

          ……では、どうするか?と、しばらく考えて、もう1シーンを創作する事にしました。

          主宰の岡田さんからは「最後に前向きになれたらいいよね」という話を頂いていました。

          なるほど、私には全くない発想。私は後ろ向きになって「これは前向きだから」と言うような人間なので。

          では、どうやって前を向こうかな?という事を考えて、出した答えが3幕でした。

           

          このシーンを言葉で説明するのは野暮な気がして嫌なのですが……。

           

          私の中の思いとしては「全ての人と手を取り合って、微かに光る未来の明かりを目指していこう」という事でした。

          思い描いた未来はやってこない。

          でも、新しい未来は真っ暗闇の絶望ではないよ。

          そこに明かりはきっと灯っているよ。

          だから、一緒に頑張ろうね。

          というような感じです。


           ▼エモ散らかしてる大好きなシーン。



          ●終わりに

          長かった……私史上、過去最高に長かった。読みにくくてごめんなさいね。

          では、それぞれにひとことずつメッセージを送って終わりとします。

           

          ・遠藤さん

          最後に一緒に作品を創作できて嬉しかったです。今回も八面六臂の活躍ありがとうございました。

          どうして笑いに走っちゃうのかな?という疑問がありつつも、いつもユーモアを忘れない演技に凄く助けられました。

           

          ・与力さん

          お茶会の帽子屋さん、お疲れ様でした。たぶん、この芝居で一番、しんどいシーンだと思う。

          マスクで表情を殺されながらも、それでも面白さが伝わってくるのは不思議な感じでした。

           

          ・宮本さん

          いつも疑問点を投げかけてくれて、なおかつ、根気よく待ってくれてありがとうございました。

          尋常じゃない安定感で、芝居の土台を引っ張ってくれて大変に助かりました。

           

          ・法兼さん

          時間がない中でセリフ量も多く、スピードも速く、きっかけも多い芝居についてきてくださり感謝しています。

          チェシャ猫は歴代のアリスの中でも一番じゃないかと思います……記憶をなくしてたそうなので自覚ないかもですが。

           

          ・谷口さん

          マッチお疲れ様でした。そして、共演してくださりありがとうございました。

          私のイメージするマッチを見事に体現してくれて本当に嬉しかったです。死に行く様、素敵でした。

           

          ・みやぶんさん

          今回も音響の無茶振りに答えてくれて大変に感謝しております。

          みやぶんさんの演出意図を読み取る力にとても助けられました。説明していないのに、よくわかるね。凄い。

           

          ・大江さん

          3つの照明卓の操作、お疲れ様でした。私が同じことをお願いされたら、多分、怒る事を文句言うことなくやってくださりありがとうございました。

          受付周りの仕事もあったのに、照明にも尽力していただき、大変助かりました。

           

          ・岡田さん

          万全の感染症対策&舞台美術の骨組みを創ってくださりありがごうございます。

          おかげで超絶安心して舞台に集中する事ができました。本当にありがとうございました。

           

          ・高木さん

          当日、駆けつけてくれてありがとうございました。1階で一緒にいてくれてお客さんを案内するとき、寂しくなかったです。

          精神的に余裕がなかったので、わーわーと話しかけてくれて、かなり楽になりました。ありがごうございました。

           

          ・お客様方

          改めて、ありがとうございました。

          難しい時期にも関わらずご来場いただいたり、応援してくださったり、とっても嬉しく思います。

          「批判されるのでではないか」という恐怖心もありましたが、全くそんな事はなく、温かく見守ってくださりとても心強かったです。

          この先、どうなるかわかりませんが、どうぞお身体にお気をつけて。

          そして、また、劇場でお会いしましょう!絶対に!


          まだまだ書き足りないのですが、もう、これ以上書いたら収集つきませんので、これまで!

          最後まで読んでいただきまして誠にありがとうございました!


          ▼この写真、好き。なんか、好き。


          ちゃっぴーこと三嶋孝弥でした。


          Rを超えて

          0

            まずは、何より最初に。
            マエカブ短編演劇コレクションR。

            ご来場まことに\ありがとうございました!!/
            こんにちは。遠藤みかです。

             


            私たちも色々迷いながら悩みながらの公演でしたが、お越しいただいた皆様も難しい時期のご来場、応援、本当に感謝しております。

            会場、県などが提示しているガイドラインの遵守はもちろんのこと、どうすればさらにリスクを減らせるか、皆さまに安心して観劇を楽しんでいただけるか。あわよくば、対策すら「楽しみの一つ」になるようにしたい…! 今回の公演については、作品作りと同じくらいその辺りにも頭を使いました。
            何分初めてのことですので、今後「こういう対策もしておけば良かった」と気づくこともあるかもしれませんが、いただいたアンケートのご意見を拝見している限りでは、現状できる対策としてはやりきったのではないか、と思っております。

             

            ▲会場、受付周りの様子

             

            ▲客席を守るガーディアンたち

             

            公演後の感想ブログだというのに、感染症対策の話から始まってしまいました。
            ですが、今回の公演について避けることは出来ない話です。
            世界中で多くの公演やライブ、イベントなどが中止となり、私たちマエカブも4〜6月に予定していた「マエカブ短編演劇コレクション3(宮沢賢治編/世界名作編)」は延期を余儀なくされました。演出もほぼ完成し、衣装や小道具、舞台美術の準備も終わり、あとは稽古を重ねながら皆さまをお待ちするだけ。という状態だったのにも関わらず、です。
            久々に声をあげて泣いたことが、昨日の事のように思い出されます。
            でもそこで心を折らずに、即座にじゃあどういうことならできるのかを話し合い。オンライン(zoom)なら出来るんじゃないかと初のオンライン公演に取り組んでみたり、可能な限りの対策を重ねて今回の公演を立ち上げることが出来たのは、マエカブのみんなだったから。そして「待ってるよ!」と言ってくださった皆さまの応援のおかげだと思います。

             

            ▲オンライン公演「注文の多い料理店」

             

            芸術や文化は、衣食住のように生きていくうえで欠かせないものではないかもしれません。
            でも、本を読まない、映画もテレビも見ない、音楽も聴かない、絵も描かない…という方がどれくらいいるでしょうか。多かれ少なかれ、毎日の潤いのために(または暇つぶしのために)これらに触れているのではないでしょうか。もし、これらが全て何もなかったとしたら…。
            みやぶんが終演後の挨拶でも言っていましたが、例え体は生きていても心が死んでしまうに違いありません。

             

            ▲ある時は音響、ある時は演出家を差し置いて役者に演出を指示しはじめる女、みやぶん。

             

            私たちが文化芸術を支えるんだ! なんて、ちょっと大げさな感じもしますが、私たちも、そしてマエカブを応援してくださっている皆様も、間違いなくその柱の1本を担っているのです。あらやだ、素晴らしい。こういう時だからこそ、改めて気付かされたことです。

             

            さて、少しは公演作品の話にも触れましょうね。

            今回の公演タイトル「マエカブ短編演劇コレクションR」。
            R、ってなによ。という話もあったりなかったりですが、これは色んな意味があります。リターンだったり、リボーンだったり、リフレッシュだったり。なんでもいいです。捉え方はあなた次第。
            ただカブコレは1、2、とやってきて3が延期となっていますので、3を上演しないうちに4も出来ないし、2.5とかもちょっと違うし。ということで、数字をつけるのは意識的に避けました。いつかきっと「カブコレ3」を上演できる日が来ることを信じているからです。そこだけは書き記しておきます。

             

            『不思議な不思議の国のアリス』
            長い付き合いになる作品です。初演は2016年。外部の観客を入れない、団内発表会での上演でした。

            書いたのは私、遠藤みか。そして演出は今も昔も変わらず三嶋孝弥。
            そうそう。本人に言われて思い出したのですが、当時から「チャッピーならどうにか上手いこと演出つけてくれるだろう」と思いながら、ハチャメチャに台本を書いていた気がします。「どうせここでダンスだろ!」「ここは音楽をガンガン使うに違いない!」(共にいい意味で)とか思いながら、あえてト書きでその辺の指示は書いていなかったと思います。その思惑はまんまとハマって、2019年、2020年と年をまたいでのロング公演が出来る作品となりました。

             

            マエカブ カブフェス

            ▲2019年カブフェス

             

            役者はたった4人なのに、役の数は30近くあるので、衣装(パネル含む)の量が半端ない! しかも2019年に使っていたパネルは日焼けしてみすぼらしくなっていたので、今回イチから作り直しです。さらに今回はアリス役以外はマスクをつけることになったので、例え一瞬だけしか登場しない「お花の役」とかでもマスクが必要という。キャラ別に30枚ほどのマスクを作りに作りました。もう毎日帰宅したらマスク作り。おかげさまで「キャラごとにマスクが違っていてこだわりが凄い」と感想をいただくことができ、ご満悦です。

             

            ▲洗濯中のマスク。毎公演終わるたびに洗って乾かしていました。

             

            ですが、そのマスクのおかげで上演中は本当に大変でした。
            声が響かない、息が苦しい、暑い。三重苦。幸い「表情による表現力が下がる」については、アリスは全身で表現が出来る演目だったのであまり気にならなかったかなーとは思うのですが…。
            ある稽古の時、ずっとマスクをつけて行っていたハードに走り回るシーン(帽子屋と三月ウサギのお茶会)を、マスクを外してやってみました(もちろん、十分な距離を保った屋外です)。すると、演出に「声がうるさい! え、そんなにうるさかったっけ」とビックリされたことがあります。私としては、マスクをしている時と何ら発声もボリュームも変えていなかったのですが、たかがマスク、されどマスク。あの数枚の布たちのおかげで、かなりの声量を持って行かれているのだなぁ、と実感した出来事でした。そして同時に、マスクを外すと自分でもびっくりするほど声が出る。声量が増してる。まるで高山に登る前に行う山岳トレーニングです。マスクトレーニング。もしくはアレですよ。悟空が界王星で重りをつけて修行していたやつ。
            声量が出なくて悩んでいる方は、マスクをつけて発声してると声量増すかもです(なんの補償もないですが)。

             

            ▲三月ウサギ

             

            「マスクをつけてお芝居をするなんて大変そうですね」と言われましたが、はい、そうです。大変でした。もう、本当に。ある回のあるシーンで、私は完全に意識を飛ばしてしまいました。自分がなに言ってるのか分からないの。でもセリフも動きも体に染みついているから、多分きっと、問題なく出来ていたとは思いますが、色んな疲労が蓄積されていたみたいです。後でその話を座組メンバーにすると、法兼さんも「僕も某シーンで意識なくて、気づいたら終わってたんですよ」と恐ろしい話をしていました。

            一応ね。もしかしたらまた機会があるかもしれないので、今回使った衣装や小道具たちはきちんと保管をしています。今、この状況下でやるにはハードなお芝居ですが、またいつか、アリスたちに会いたいなーなんて思っています。

             

            ▲アリスちゃんたち!

             

            そのアリスちゃんたちを指揮し、Matchboxでは演出に加えて出演までしちゃったのが、三嶋チャッピー。照明と音響プランもチャッピー作です。会場に入ってからも、機器の接続やら照明の吊り込みやら、和菓子の買い出しやら、常に動いてくれていました。

             

            ▲和菓子を買ってきてくださってありがとうございますの土下座

             

            私、ダンスって嫌いなんですよ。嫌いっていうか苦手というか、苦手意識というか。体固いし、動けないし、リズム感ないし「こうして、ここでこう!」なんて動きを提示されても脳も体もついていけないし。出来ないから楽しくないし、出来ないことを呆れられたり笑われたりするから嫌い。
            でも、チャッピー先生の演出するダンスは好き。「正解」も「不正解」も彼の中にはきっとなくて、そりゃある程度の指示は出されるけど、基本的には好きにやらせてくれるんです。あえて言うなら「楽しく踊る」が、彼の「正解」。だから楽しい。あれ? 私、体動かすの好きじゃん! ということに、不思議アリスの稽古を通じて気づいたくらいです。
            つまりだから、何が言いたいかというと、ありがとうございました。ということです。演出をつけてくれてありがとうございました。それと、ビームタッチのシーン、好きにやらせてくれてありがとうございました。どうやっても笑いを取りに行きたくなる系アリスですんません。

             

            ▲彼がチャッピーである

             

            …ふぅ。やはり公演後の私のブログは長くなりますね。マッチの話とかも触れたかったけど、これ以上書いていると終わらなくなりそうなので、今回のブログはここで切らせていただきます。

             

            最後に。
            カーテンコールでも申し上げましたが、このカブコレRがマエカブにとって10カ月ぶりの香川県公演となりました。舞台に立てること、公演を観ていただけることは当たり前ではないと、本当に実感させられた公演でした。
            先が見えない今ですが、これからもマエカブは演劇を通じて想いを伝えていきます。今後とも、株式劇団マエカブをよろしくお願いいたします!

             

             

             

            遠藤みか(まめ)

             


            幕が上がる、明かりが灯る

            0

              本番前の最後のブログになりそうです。

              「マエカブ短編演劇コレクションR」演出の三嶋です。

               

              ついに、明日、幕が上がります。

              久しぶりに劇場に明かりが灯ります。

               

              いつもなら「遊びに来てください」と言っています。

              でも、今回、その言葉をグッと堪えています。

              本当は「遊びに来てください」と言いたいのに、言えない。

              そんなひどい事があるのか、と思います。

               

              正直、今でも迷っています。

               

              公演日を決めて、

              劇場を予約して、

              稽古を重ねて、

              本番を迎えていいのか。

               

              ずっとずっと迷って悩んでいます。

               

              それは私だけではなく、劇団員一同、皆、迷っています。

              そして、世界中の人達も悩みの理由は違えど、苦しんでいると思っています。

               

              何処かでは公演が中止になり、

              何処かでは劇場が閉館となり、

              毎日、何処かで「舞台芸術」が死んでいく姿がありました。

              それを何もできずジッと見ているしかできない……そんな無力さを感じ続けていました。

               

              私は幸せなんだと思います。

              そんな酷い状況の中、本番を迎える事ができるのだから。

              とてつもなく幸運です。

               

              幕が上がる。

              劇場に明かりが灯り、音楽が流れる。

              舞台には役者がいて、客席には貴方がいる。

              それを支えてくれる人々もいる。

               

              もう、それだけで充分です。

              これ以上は、今は、何も必要ない。

               

               

              ご来場いただける皆様方、どうかお気をつけて。

              劇場でお会いできる事を楽しみにしております。

               

              ご来場いただくのが難しい皆様方、ご検討いただきまして誠にありがとうございます。

              そのお気持ちだけで充分に力になります。

               

               

              明日、私たちは劇場にいます。本番を迎えます。

               

              地方の小さな小さな公演ですが、

              少しでも劇場に、そして皆様の心に明かりが灯せますように。

               

              精一杯、努めてまいります。

               

              どうか、どうかどうか

              よろしくお願いいたします。


              悩める私たち

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                 演出家が悩んでいる。

                 演出家とはいつも悩んでいるものかもしれないが、今の彼は「劇団のブログが書けない」といって悩んでいる。考えすぎだ。言葉を丁寧に扱おうとしすぎて、言葉が出なくなっているのだ。実に彼らしい。

                 思えば「アリス」の稽古場でもそういったことが幾度かあった。

                「プランが繋がった」そう言う彼に、役者の一人が「どうしてそのプランに行き着いたのか、我らは何を思いながらそれを演じるのか」と問う。意地悪ではない。演出家が役者を動かすことに理由があるように、役者にも演出家がそういった指示を出す理由を知る必要があるのだ。
                 すると彼は目を瞬かせながら、ふわふわの巻き毛を掻き毟る。宙を見上げて唸っていたかと思うとしばらく黙り込み、そうしてからようやく、よくよく考えながら言葉を届け始める。誠実に。丁寧に。

                 頭の中では組み上がっているのだろう。ただ、それを相手に伝えるための『言葉にする』という作業は、存外手ごわいものだ。だから私たちは「演劇」という手段をとっているのかもしれない。言葉に出来ない想いを、台詞に、演技に、音に、光に乗せて送り出す。少なくとも今回の公演には、そういった意味合いがあるものだと、私は思う。

                 ところでちなみに、私は別に演出がブログを更新できないから代打で執筆しているという訳ではない。単純に、当番なのだ。私が、ブログ執筆の。本来であれば稽古の楽しさ、本番を間近に迎えての高揚感、舞台への誘いなどを書きたいところであるが、やはり私の中にも世情を踏まえ、言いようのない絡まった糸のようなものが鎮座していることは否めない。演出ほどではないが、何を書けばいいかが分からず、書いては消し、書いては消しを繰り返しながら、ようやく今に至っている。

                 さらに加えると、何故このようなかしこまった口調になっているのかは自分でもよく分からない。考えすぎた結果、こんな感じになってしまった。

                 なんてことはない。私も同じだ。

                (遠藤みか)


                ▼「マエカブ短編演劇コレクションR」公演の詳細はコチラ
                http://maekabu.main.jp/kouen/2007coler/

                ▼ご一読ください/新型コロナウイルス流行に伴う、衛生対策について
                http://kabu.maekabu.main.jp/?eid=1305

                 


                アットホームな現場です

                0



                  目を覚ますと窓の外から



                  ミーンミーンって声がして



                  あぁ、夏が来たんだな、と



                  外に出る機会も例年よりグッと減って



                  季節感があまりない日々が続いていましたけど



                  季節は少し遅れて回っているようです



                  最近24歳になった継夏です!



                  24歳最初の舞台は来週になりましたね〜



                  この香川県もあまり安心できないニュースが続いており



                  公演に来られる皆さんも不安が多いことかと思います



                  我々マエカブは、



                  公演を行う以上、万全の対策をして臨む次第であります



                  皆さんに安心してお芝居を楽しんでいただくことも我々の務めですからね



                  そして、



                  演劇は見に来てくださる方と完成させるモノなので



                  皆さんも色々と御面倒をおかけするかと思いますが



                  ご協力いただけますようよろしくお願いいたします。



                  こんな世の中ですが、演劇は生活を豊かにするものだと信じています。



                  どうか、付いてきていただけると嬉しいです。



                  マエカブ一同待ってます!









                  見たものを食べるってのと食べるものを見るってのが同じだと言ってるようなもんだ

                  0

                    こんにちは、与力(よりき)です!

                    不思議な不思議の国のアリス、1年振りに開演!(*^^*)

                    このアリスは、三嶋孝弥先生の演出により とっても運動量が多いけどとっても楽しい演目です!

                    今回は以前よりさらに全身から汗を流しながら稽古してます!ひぃー!

                    いや〜最近ぐうたらしてたからかへろへろだったので、稽古のない日はお家でトレーニングをして体力を少しでもつけようと頑張りました

                    昨年の懐かしさを残しつつ新しくなったアリス、楽しみにしていてくださいね

                    そうそう、あとこのアリスは小道具とパネル衣装が多いのですが、さらに増量!

                    ポップな小道具たちはお気に入りです♪

                     

                     

                    今回のカブコレRは、公演毎度の楽しみであるお見送りが出来なくて残念ですが、
                    そのかわり(?)に分身のようなものを用意していますのでお楽しみに!

                     

                     

                     

                    今回チケットは予約のみとなっていますよ!

                    当日券は席の状況によってはありません。

                    予約フォームはこちら(https://mailform.mface.jp/frms/maekabu/acd6341xs7s5)から

                    …の前に、『新型コロナウイルス流行に伴う、衛生対策 について(http://kabu.maekabu.main.jp/?eid=1305)』を

                    一度お読みいただき、安全に観劇をお楽しみいただければと思います。

                    対策しながらがんばるぞー!(^O^)


                    アリスの季節

                    0

                      皆様、いかがお過ごしでしょうか。


                      法兼です。


                      暑いですね。温度も湿度も。

                      脱水にはお気をつけて。水分もミネラルも。

                      喉が乾いたと感じた時には、既に軽度の脱水症状といわれているので。



                      さてさて

                      今年もアリスの季節。

                      先のアリスは、観音寺市 リールさんの場所をお借りして公演しました。


                      ちなみに、僕はリールバージョンは出ていません。カブフェスバージョンのアリス(音響)をさせてもらいました。


                      なので、セリフがバチバチにあるアリスなんて…初めて!

                      キャラも変わるし動きも大きく変わる、目まぐるしいお芝居。


                      楽しいよお。大変だけど。

                      大変だから、楽しいのか?

                      それだけ真剣に向き合ってるということで!


                      他の演者に遅れを取らないよう必死、気がつけばもう7月とな。


                      おとろっしゃー(讃岐弁)



                      本番は7/23(木),24(金)。

                      受付時の検温・アルコール消毒、上演中の適度な距離、上演後の座席の消毒etc.

                      私たちができる最大限の感染対策は実施していますので、安心してご覧下さい。


                      それでは、それでは


                      👧🐇🎩🕒🕳✨🐈🐾♥️♦️♠️♣️👧


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